食品製造のHACCP

HACCPとは、HazzardAnalysisCriticalControlPointの頭文字を取った略語で、食品製造時の衛生管理方法を表した言葉です。日本語で直訳すると、危害分析重要管理点といった感じになりますが、これではHACCPとは何かがイメージできる人はあまりいないでしょう。HACCPは、前半部分と後半部分に分けて考えると少しは理解しやすいです。つまり、危害分析と、重要管理点の二つになります。

これでも決して分かりやすいとは言い難いかもしれませんが、一般に、食品の製造工程では、例えば異物が混入する可能性が高いとか、微生物が繁殖してしまって食中毒を起こすもとになりやすい、いくつかの特定の工程があるはずです。あくまで一つの例ですが、冷凍食品を製造する工程では、原材料や調味料などを混ぜ合わせた後、一旦加熱して十分に殺菌した後、冷凍してパッケージに入れ、ダンボール箱に梱包して出荷というようになります。この工程の中でどこに危害が起きる原因があるかと言えば、もちろん種々の考え方はあるかもしれませんが、加熱殺菌の工程でしょう。これが十分でないと食品中の細菌が死滅せず、後で腐敗したり食中毒を起こしたりする原因になります。

そこでここを重要管理点と定め、何℃でどれくらいの時間加熱すれば良いのかを予め把握した上で、そのとおりに工程を進め、かつそれをしっかりと記録するようにします。これがHACCPの一つの考え方になります。

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